
小妹さんが中国に戻りましてもう半月。
3ヶ月も日本にいて少しも日本語が上達せず、というよりそもそも全然日本語を話せないのに
日本を満喫して帰っていきました。
たいした女性だと感心しております。

こんなことがありました。
老母から「ネズミ捕りに鼠が引っかかったから始末してくれ」という依頼があり
捨てようとすると、鼠はまだ生きていてキーッと歯をむき出して鳴きました。
私はそもそも鼠が大嫌いでして、浦安にある○○ランドも気持ち悪いくらいです。
かつてあまりの鼠嫌さに青大将を買って来て庭に放そうとしたくらいです。
老父が蛇嫌いなので結局は中止しましたが。

ということで寝ている小妹さんを起こして捨ててもらいました。
しかし断末魔の鳴き声、怖気を奮いますな。
小妹さんが鼠を始末しながら「日本人は臆病なのね。」と聞き捨てならぬことを言いました。
この大中華主義を見過ごしにしては我同胞に対して顔向けが出来ないので
「俺だけが臆病なだけで日本人が臆病というわけではない、素手で虎を退治した英雄が日本にいた。」
「中国にもいるわよ、虎殺しの武松。」
「それは水滸伝のお話だろう、俺が言っているのは本当に素手で虎を殺した男の話だ。」

この辺で小妹さんは話に飽きてきたようですが、国威発揚のためにはくどく話さなければ
なりません。

「豊臣秀吉の唐入りの時、加藤清正という将軍が一直線に半島を攻め上っていった。
その時に五助さんという兵隊がいた。
苗字は伝わっていないからたぶんお百姓さんが無理やり兵隊に取られていったんじゃないかと思う。
そういう人だから行軍の途中本体とはぐれちゃって、横になって休んでいるときにそのまま寝てしまった。
そうしたら誰か自分を引きずって運んでいる。
お礼を言おうと目を開けたらなんと大虎が襟首をつかんで引っ張っている。
虎は猫の大きくなった動物だからなぶり殺しにするのが好きなんだ、もしくは今おなか一杯だから
後で食べようと思ったんだな、」
「で、そのあと食べられちゃったのね。」

「それじゃ話が終わるだろうが。洞窟に連れて行かれ、五助さんの上に虎が乗っかったときに五助さんは
自分の頭の上にブラブラしているものを見つけた、
そのうち虎が寝てしまったので、洞窟から生えていた蔓をそのブラブラしているものに縛り付けて
ゆっくりと虎の体の下を移動し、全速力で逃げた。
虎は半径20メートルの動物全てをハントする能力を持っている瞬発力を持っているが、その能力を持って
自分の急所を潰してしまったので、悶絶して死んでしまった。
五助さんは本体に合流し、素手で虎を退治したことを伝え、加藤清正から大いに褒められ、名前を
五助から百助に改め、金○という姓まで貰って、立派なお侍になった。」
「日本人は賢いのね」
私の努力が実りました。
小妹さん、今頃中国でどうしているんでしょうね。
元気に暮らしていることと思いますが。
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